これから暖かくなるとシロアリ(羽アリ)が出現します。
2020.5.14 -[ コラム ]
上の二つの画像はOB様宅に現れた羽の生えたシロアリ(羽アリ)です。発生時期としましては5~7月頃の蒸し暑いはなどの朝から昼までの時間帯に見られることが多いです。
※シロアリの種類によっては発生時期や発生時間が異なるようです。
ヤマトシロアリ・・4月~6月頃に掛けて、朝から昼頃までの時間帯。
イエシロアリ・・・6月~7月頃にかけて、夕方から夜の時間帯。
では、何故この様に羽アリが発生するのかと言いますと、羽が生える前に住んでいた巣が飽和状態(満員電車のような状態)になり、成長したシロアリに羽が生えて何処かに飛んでいき、その行きついたところで新たな巣を作るためです。ですので、画像を見ると分かると思いますが、ほとんどの羽アリからは羽が落ちてしまい、羽を落としたアリたちは直ちに交尾を始め巣作りを開始します。実際にこのOB客様宅にも羽の落ちたアリがウロチョロしていましたので、目についたアリは石を使って上から優しく押してあげました・涙目
さて、ここからが本題になります。実際、自宅に羽アリが発生した際、どの様な対処をすれば良いのかという事です。羽アリが大量に発生したからと言って実際にその家が被害に遭っているのか、はたまた、たまたまその家に羽アリの集団が飛んできただけなのかかもしれません。
ですので、実際に見掛けた際には・・・
①掃除機で可能な限り吸う。
②ガムテープなどで可能な限り捕まえる。
という事をして下さい。(女性の方や虫が嫌いな方もここは我慢してやってくださいね!)
逆にやってはいけない事は・・・
殺虫剤を使って殺してしまう事です。
そこで、なぜ殺してしまう事がいけないのかという事です。それは、シロアリというのは非常に神経質で、一度、警戒フェロモンを分泌させて逃げ出すと同じ餌場には数か月も近づきません。近づかないという事は、他の所に移動して巣を作り出すため、かえって駆除が難しくなってしまうからです。
ですので、羽アリが発生した場合(見かけた場合)は出来るだけ①の作業を行い、速やかに専門家に相談される事をお勧めいたします。
さて、このOB様宅のこれからの駆除工程ですが、
①羽アリを大量に見掛けた場所を重点的に調査する。
②調査をした結果、どんな方法が適切なのか専門家の方と調査する。
③調査の結果、OB様宅に被害があるのであれば、第一に巣を駆除する。
(この巣を駆除するのには多少の時間を要します。)
④駆除が確認できたのであれば、建物で被害にあった場所を直す。
⑤その後もシロアリ対策を検討するのであれば、相談に応じて対策を考える。
といった感じです。
私もそうですが、シロアリなんて見る事もないです、滅多に見る事もありません。OB様宅の様に、羽アリとして地上に出てきた段階で「もしかして我が家が・・・!」なんて思う事がほとんどだと思います。ですので、このブログをご覧になられた方はラッキーだと思い、これからの時期、家の周りを見て歩くことをした方が絶対に良いですよ!また、もし床下に潜り込めるのであれば、床下に潜り込んで自分の目でチェックしてみる事もお勧めいたします。もし出来ないのであれば、ご連絡いただければ床下に潜り込まさせていただきたいと思っております。
おっと、2年ぶりに我が家の床下にも潜ってみなければいけませんね!
※ちなみ、私がシロアリについて一般的な知識があるのは、長野県の同業者の先輩がシロアリ駆除の仕事もしておられまして、その方のセミナーを3回程聞いたことがあるからです。また、今までも何度か相談させていただいておりました。この場では、「アリ博士」とさせていただきます(笑)