構法・工法って、何??
2015.8.11 -[ コラム ]
いよいよ本当の意味で、本物の高断熱住宅の時代がやってまいります。いや、やってきました。
しかし、世の中にはたくさんの高断熱住宅という言葉や工法が溢れていて、プロはその違いを区別する事を出来ますが、一般の方々には何が何だか分かりません。
最後には、「全部同じでしょ!」と言われておしまいです。
そんな方々のために、私が高断熱住宅の勉強をしている団体「新住協」は、フランチャイズのような〇〇工法ではないという事を説明していきます。
皆さんがこの文章を読むことにより、新住協とは〇〇工法には囚われない自由な発想で本物の高断熱住宅を建てているという事が理解できるはずです!
なぜなら、新住協と○○工法には決定的な違いがあるからです。
以前、初めてお会いした方に、
「新住協っていうのは何工法なのですか?」
と聞かれました。私はその時、
「新在来構法です。」
と答えましたが、すかさずお客さんからは、
「○○工法との違いは何ですか?」
「新在来構法は暖かい家なのですか?」
「新在来構法の特長って何ですか?」
などという質問を矢継ぎ早に受け、しっかりと答える事が出来ませんでした。
当時、世の中には○○工法という言葉が溢れていて、「〇〇工法の家は暖かいし、安心!」という世論が多い時でもありました。
しかし、数年経過した今現在でもその風潮は変わっていないように思います。
そこで、新住協と○○工法の違いを私なりにまとめてみたいと思います。
まず、新住協と○○工法には大きく分けて3つの違いがあります。
●1つ目は、○○工法は、その工法・断熱材が一番ベストだと思ってお客さんに提案し使用しているので、他の断熱材を軽視しています。
しかし、新住協は違います。
工法や断熱材の値段については意見を言う事もありますが、断熱材そのものを軽視することはありません。
●2つ目は、○○工法は、親会社又は加盟している団体から指定された断熱材だけを使って高断熱住宅を建てています。つまり、お客さんにはそれ以外の物を選択する余地がないのです。
しかし、新住協は違います。
世の中に五万と存在する断熱材の中からお客さんの要望に応じたベストな物を選択して、高断熱住宅を建てています。
●3つ目は、○○工法のように柵がありませんので、新住協の方々は、お客さんの予算に応じて家づくりに使用する断熱材を使う事が出来るのです。
我々は「グラスウール」という断熱材を基本に家づくりをしています。よく、フランチャイズに加盟している同業者の方々からは、
「新住協って、グラスウール・グラスウールって気狂いだ!」
なんて言われますが、それは大きな間違いです。
何故かと言いますと、我々は「一般の方々が限りある予算の中で誰もが良質な暖かい家で暮らしてもらう!」という事を目標に家づくりをしています。その限りある予算の中で暖かい家を建てるのに一番適している断熱材がグラスウールなのです。
決して、グラスウール馬鹿ではありません。
確かに、グラスウールを使用した高断熱の家づくりは、現場での大工さんの技術に委ねる部分が大きく、その技術を習得するために多少の時間を要しますが、その技術を手に入れてしまえば何の問題もありません。
私からしてみれば、大工さんの手間を省いて、フランチャイズの○○工法のように、「この工法の家には必ずこれを使用しなさい!!」というような、偏った家づくりをしている事の方が問題なのでは・・・と思っています。
「何!結局は工法の批判!!」なんて思わないで下さい。この話には続きがあります。
今、新住協では一般的な高断熱住宅よりも暖房費1/3で暮らす事が出来る家づくりに取り組んでいます。決してグラスウールだけをして目標を達成して欲しいという訳でもありません。
予算のある方は場合によっては、グラスウールよりも性能が良い〇〇工法の断熱材も取り入れたりして、暖房費1/3又は1/4の家づくりに取り組んでもらいたいと思います。
逆に予算の無い方は比較的安価なグラスウールを使用して暖房費1/2の家づくりをしても構わないと思っています。
新住協ではフランチャイズのように工法には囚われないで、グラスウールをベースにお客さんの予算によって省エネな家づくりをしていますので、新住協工法というのは存在しないのです。
結論としまして、これまでの説明の中で新住協と○○工法の違いを理解していただき、これから家づくりを考えている方々は工法に囚われた家づくりをする事がなくなるでしょう!
その結果、世の中にたくさん溢れている高断熱住宅という言葉や工法の違いをしっかりと理解し、本物の高断熱住宅を手に入れる事が出来ます!